KennyHeadway's miscellaneous notes

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ACE2と糖尿病網膜症

仕事柄IOVSという論文誌に目を通して仕事に関係ありそうなことを情報収集している。私は医学系の知識はないので、全部理解しているわけではない。今回はACE2と糖尿病との関係、糖尿病網膜症について掲載されていたので「探したよ」という意味合いで述べる。

iovs.arvojournals.org

冒頭部分をDeepLで翻訳

SARS-CoV-2受容体ACE2のヒト網膜での発現と糖尿病-網膜症への影響


目的:ヒトの網膜におけるSARS-CoV-2の受容体であるアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)の発現を調べる。

方法:非糖尿病対照13例と糖尿病網膜症11例のヒト死後眼球を解析し,ACE2の発現量を調べた。また、糖尿病に関与する異なる臓器間での血管内のACE2発現を比較するため、糖尿病性腎症患者と糖尿病性腎症患者の腎標本でACE2の発現を調べた。また、SARS-CoV-2の侵入を促進する細胞表面プロテアーゼであるTMPRSS2の発現を、糖尿病ではないヒトの網膜で調べた。さらに、初代ヒト網膜内皮細胞(HRECs)と初代ヒト網膜周皮細胞(HRPCs)を用いて、ヒト網膜における血管性ACE2の発現を確認した。

 

結果。その結果、非糖尿病および糖尿病網膜症の両標本において、網膜神経節細胞層、内側神経叢層、内側核層、視細胞外層など、複数の非血管性網膜細胞にACE2が発現していることがわかった。驚くべきことに、糖尿病網膜症の標本では、ACE2陽性の血管が有意に多く観察された。一方、糖尿病の影響を受けるもう一つの終末期臓器である腎臓では、糖尿病性腎症および糖尿病性腎症におけるACE2は、管状上皮細胞の先端部に発現していたが、糸球体や管周囲の毛細血管には内皮細胞の発現は見られなかった。HRECsおよびHRPCsのタンパク質ライセートのウェスタンブロット解析では、ACE2の発現が確認された。TMPRSS2の発現は、複数の網膜神経細胞、血管および血管周囲の細胞、ミュラーグリアに認められた。

 

結論は以下の通り。以上の結果から、網膜にはACE2とTMPRSS2が発現していることがわかった。さらに、糖尿病網膜では血管内のACE2の発現が増加していることがわかった。

* www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

 

思ったこと

糖尿病網膜症とは話が外れてしまうが、

  • ACE2というのは、環境によって増えたり減ったりするものなんだということを改めて理解した。
  • ACE2が少なければ、仮に体内にSARS-CoV-2が入ったとしてもくっつく確率が少なくなるということと理解した(違ってましたらご教示ください)。
  • ワクチン接種をすれば、さらにACE2とくっつく確率が少なくなるでしょう(変異株の種類にもよるけれど)。

本文のFigure 2にあるグラフでは、重症度が高くなるとACE2が増える傾向がみられることがわかった。

 

 

この論文では、ACE2のほかにTMPRSS2が記載されていた。ACE2とTMPRSS2でピンと来たのが以前閲覧したことがある下記の頁。

www.ims.u-tokyo.ac.jp