KennyHeadway's miscellaneous notes

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半導体不足 (4) ご丁寧に納期延期の通知があった。

今回は文字だけの話になる。3日前に、コネクタの納期遅延の連絡が届いたので、あきらめモードになっていたが、ご丁寧に、1か月遅れるという通知をメールで受けた。こうした状況から、この業界全体として、かなり品不足で混乱していることが伺える。

私の業務の中で、ある電子回路の開発をしているが、絶縁部品デジタルアイソレータが入手できなくほかのメーカーに余儀なく変更した。これはもう2か月程前の話だけれど、Silicon Labsというメーカーのものだった。実際に試作基板ができて、絶縁の耐圧が5kVも要らないから、省スペース化で今度どうしようかなと、部品の型式を入力したところ、Silicon Labsでヒットしなかった。ちなみにSilicon LabsはUSB―シリアル変換のICも取り扱っているメーカーである。私はそれについてはFTDI社のものを使っている。

さて、デジタルアイソレータであるが、Silicon Labsのある部門が他社に売却されていたことを今になって知った。

jp.reuters.com

私が使いたかったデジタルアイソレータはSkyworks社のブランドで今後供給されるということになる。信号を絶縁して向こう側に伝える部品の需要も少なからずあるとは思うが、それよりも需要が多い部品(ロイターのニュースでは、売却によりスマート家電向け無線通信チップに経営資源を集中させると述べられていた)。

アメリカというわけではないが、会社の売却、買収は、日常茶飯事的に行われている。半導体に限らず、業務で海外から仕入れていた商品が、社名が変わったことで、直接入手できなくなったり、日本国内の指定代理店から購入しなさいと言われたことがあったり、個人的にはさほど驚くことではない。だけれどね、自分が(思いを込めて(前はそれほどではないけれど、今は結構思い入れが大きいかな))開発しているものに関わってくる話であると、こうした部門売却の話は複雑な気持ちになる。

日本の日付では4/23に発表されたニュースで、当時は全然スルーしていた。部品をホームページで見てみよう→いつも見ているホームページがない→データシートはヒットしたがブランドが変わっている→会社がなくなっちゃったのと思い再検索。このニュースから5か月経過して現実をようやく知って理解したところである。

ブランドが変わったために、部品のスペックが変わるということは無いとは思うが、こうした半導体不足のひどい時期にどうやって対応するかが今後のスタンスとしては必要だ。現在の開発は試作基板でしばらくマイコンのプログラミングやそのほかの評価で私自身の仕事がなくなるわけではないが、もう一つ現行製品を新しく改良した開発をするにしても、欲しい部品が買えないという困った状況がある。こうした困った状況を何とか打開したいと思うところだ。